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人材派遣業界ホットライン

大量解雇された派遣社員・期間従業員に自治体が職と住居を提供

派遣切りと呼ばれる派遣社員・期間従業員の大量解雇が相次ぎ、
年末を控えて住む場所も失った大量の派遣社員・期間従業員の方々が、
無事に年の瀬を越せるのか、と大変な事態に陥っています。
そのような派遣社員・期間従業員の窮状を救うため、
地元自治体が必死の策を講じています。
そうです。こんな時こそ、行政が手を打たなければなりません。

まず大分県杵築市が地元「大分キャノンマテリアル」と
「大分キャノン」(国東市)を解雇される請負社員1200人について、
臨時職員として雇用することを決定し、求人募集を始めました。
それに続いて大分市と国東市も臨時職員の求人募集を始めています。
杵築市によると、2009年3月まで、道路舗装などの補助要員として、
大量解雇された派遣職員・期間従業員を交代で臨時雇用するとともに、
市内の研修施設などを緊急宿泊所として提供するほか、
5400円の日当も支払うということです。
これは最長1ヵ月間の短期雇用ではありますが、
このように大量解雇された非正規職員を自治体が直接雇用する
といった例は非常にまれであり、画期的な派遣雇用対策といえるでしょう。

自治体財政も景気の低迷による税収減などにより非常に苦しい中で、
他の自治体に先駆けてこのような派遣雇用対策を打ち出したことは、
まさに行政としての責任を果たすという意味で象徴的なできごとといえます。
他の自治体でも、大量解雇された派遣職員・期間従業員に対し、
宿泊施設の提供などの動きが日本全国で始まろうとしています。
これらの動きにより、大量解雇された派遣職員・期間従業員の方々の住居が
何とか確保されることになりばよいのですが。

ところで、今回の杵築市の派遣雇用対策のきっかけとなったキャノンですが、
派遣職員・期間従業員大量解雇の理由として、
「生産数量の減少に伴う生産調整」を挙げていますが、ちょっと待ってください。
キャノンの内部留保は2008年9月現在で約3兆円もあるのです。
大分の工場を解雇される派遣職員・期間従業員1200人の年収を
派遣職員・期間従業員1人当たり300万円で計算しても、
派遣職員・期間従業員にかかる人件費はわずか36億円にすぎず、
大量解雇した派遣職員・期間従業員全員を850年間雇用できる計算です。
雇用していた派遣職員・期間従業員を慌てて大量解雇する必要性が
一体どこにあるというのでしょうか。

キャノンといえば、会長は経団連会長でもある御手洗氏ですが、
麻生総理大臣との会見では「雇用安定に努力する」と言っていたそばからの
今回の派遣職員・期間従業員大量解雇です。
そもそも、キャノン大分工場は、大分県が県内の雇用創出につなげるため、
補助金として30億円もの税金を投入して建設されたものなのです。
それなのに従業員の約8割は派遣職員・期間従業員などの非正規職員で、
しかもそのうち6割は県外者という状況。
そのうえ今回の派遣職員・期間従業員大量解雇ですから、
ある意味、雇用創出のための補助金の不正受給、税金泥棒じゃないですか。

そもそもキャノンは自社の儲けのために「偽装請負」によって
派遣職員・期間従業員を安い賃金で違法に酷使したうえに、
そのことを追求されると「派遣法を変えろ」と主張するなど、
まさに居直り強盗のような傲慢な一面をかつて見せていますよね。
サラリーマンの残業代をカットする「ホワイトカラーエグゼンプション法案」も
キャノンの御手洗会長が成立に走り回っていたものです。
そのくせ本人は2億円近くの年収を得ているらしいですから、
ふざけるにもほどがあるのではないでしょうか。

財界総理と呼ばれる経団連会長がこんな見識では、
派遣職員・期間従業員に限らず、日本の労働者の待遇が改善されるはずはありません。
企業の持つ社会的責任を全く放棄した愚劣きわまりない経営哲学ではありませんか。
そこには、富める者には果たすべき社会的責任があるという
ノーブレスオブリージュの思想のかけらも見ることはできません。
ただただ自分だけが良ければそれでいいという、
醜悪きわまりない自己本位で幼稚な金満主義が肥大した恥ずべき思想がそこにあります。
日本を富める者と貧しい者に二極分化した格差社会にしたのは誰なのか、
そして、そのことにより、多くの庶民の犠牲の上にあぐらをかいて、
暴利を貪っている人間は誰なのか。
派遣職員・期間従業員の方だけでなく、我々庶民全員は、
日本社会を崩壊させた超A級戦犯として、小泉元首相、竹中平蔵のコンビとともに
キャノンの御手洗というこの男の存在を決して忘れてはいけません。

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